副業のスタイルにはFXやバイナリーオプション、株取引などといった投資や、ブログなどのアフィリエイト、クラウドソーソングでの仕事受注など様々なスタイルがありますが、それ以前に副業ビジネスを行う必要性について考える必要があります。

会社などで雇われている人のほとんどは本業のみの収入で生活されているかと思いますが、それだけで一生過ごすことができるのかを考え、心もとなさを感じるのであれば何らかの副業を考えなくてはなりません。
今の本業の収入だけで十分一生やっていけて、かつ本業にやりがいや楽しさを感じているのであれば、副業を行う必要はありません。
そこで本記事では、ごくごく普通の人が望むようなライフスタイルにおいて、平均寿命まで生きると考えた場合にどれだけお金が必要かを示したうえで、本業の収入で足りるのかどうかを検証してみたいと思います。
ここでは、共に30歳の夫婦+子供2人の家庭で、子供は22歳で就職すると仮定して考えていきます。
一生涯に必要なお金は?
夫婦で子供2人を育て上げ、一生涯にどれだけお金が必要かまず考えてみます。

まず食べ物や住まいには一生困りたくありません。
また、子供にはできる限り大学までは私立公立や文系理系にかかわらず希望する進路に借り入れの奨学金なしで行かせてあげたいものです。
年に2回くらいは大きな旅行にも行きたいと思います。
上述した暮らしは、ごくごく普通の暮らしであり、格別に贅沢とは言えません。
そういった普通の暮らしに一生涯どれだけのお金がかかるのでしょうか。
住まいについては、賃貸、中古購入、新築購入など様々なスタイルがありますが、平均的な値をとって2000万円を借り入れて購入する前提とします。
子供を1人育てるのにかかる費用は、子供の進学内容にもよりますが、中学校までが公立、高校大学が私立理系と考えた場合、食費なども考えて3500万程度必要です。
2人なので7000万円です。
また、以前国会議員の麻生太郎氏が「老後は1人2000万円貯めるべき」といって物議をかもしましたが、実際に今の年金制度の状況を考えたらそれくらいは貯めたいものです。
老後資金は夫婦2人で4000万円です。
ローン返済、子育て、老後資金の3つの合計が1億3000万円になります。
あとは現役の間の夫婦の日常生活の費用です。
年に2回くらいは家族旅行に行きたいものです。
東京在住家族4人で沖縄や北海道クラスの旅行に行くとなると1回50万円ほどは掛かります。
旅行費は年間100万円くらい見ておいたほうが良いでしょう。
現役の間だけ旅行するとしても35年で3500万円かかります。
あとは生活費(光熱費食費通信費に生命保険)ですね。
食費はきちんと栄養のあるものを毎日3食食べるとなると大人2人なら月5万円は必要です。
通信費は2人の携帯料金やインターネットの料金、NHK受診料も含めると月3万円、生命保険は2人で月5万円ほど払っている家庭が多いかと思います。
現役時代の夫婦2人の生活費は合計月13万円といったところになります。
月13万円なので年間で156万円、35年で約5500万円必要な計算です。
以上まとめると、必要な金額は以下のようになります。
*子育て7000万円
*老後4000万円
*旅行3500万円
*現役夫婦の生活費5500万円
これらを合わせた場合、30歳夫婦であれば標準的な暮らしを求める場合残り人生で2億円が必要な計算になります。
必要な年収や月給はいくら?
一生涯に必要なお金は2億円という試算が出ましたがこれは一生涯で手取りで必要な金額です。
自身の収入は年収や月収の基本給で把握している方が多いと思いますので、どれくらいの収入が必要になるのかも計算してみます。
35年で2億円の手取りが必要ですから、1年で570万の手取りが必要です。
税金や厚生年金などをひかれる前の基本給でいうと、おおよそ年収760万円、月あたり63万円の収入が必要です。
月給はボーナスも足して12で割った値なのでボーナスのある人はもう少し少ない月給でもOKです。
世帯年収760万というのは、おおよそ50歳代の世帯年収の平均ですが、20代や30代でも夫婦共働きでかつ2人とも正規雇用であれば到達可能な金額です。
世帯年収が760万円以上あってかつ雇用先の経営状況も安定、さらにその仕事にやりがいを感じられるのであれば特に副業ビジネスに取り組む必要はないでしょう。
一方で世帯年収760万円というのは片働きや非正規雇用労働者であれば到達はなかなか厳しい金額です。
全年代の世帯年収の平均は560万円、中央値は430万円ほどなので、多くお人が副業で収入を得ないとどこかでかなり切り詰めた生活が必要になるということができます。
副業で月どれだけ稼ぐ必要があるか?
30歳夫婦+子供2人世帯で、一生標準的な暮らしをするために必要な世帯年収が760万円という試算が出ましたので、その金額に到達していない方は、その差額分を副業で得る必要があります。
世帯年収の中央値の方であれば、副業によって得る収入が330万円必要になりますので、月当たり27.5万円となります。
最近は晩婚化も進んでいます。
40歳夫婦で働けるのがあと25年であれば、上述と同じ計算をすれば必要な世帯年収は約900万円に上がりますので、足りない分の差額を副業で補っていく必要が出てきます。
年収中央値であれば予想より多くの副業収入が必要だと思われた方も多いかと思います。
ただ慌てて高い報酬を得ようとするのも良くありません。以前の記事でも紹介した通りお金を強く必要としている人の感情に付け込んだ詐欺というのはかならず存在しますので、できるところからゆっくりと始めていくとよいでしょう。
副業はスタイルにもよりますが、地道に続けていくことで報酬が増えていくタイプのものが多いです。
始めたばかりのころは少なかったりゼロだったりしますが、焦らずにコツコツと取り組んでいきましょう。
収入が増えても生活水準は簡単にあげてはいけない
先に結論を言うとお金はあればあるだけ良いです。

ただここで間違っていけないのは手取りで30万円の人と50万円の人では比例して生活水準も上がります。
という事は、残るお金はもしかしたら手取りで30万円の人が多くなるかもしれないという事です。
1度生活水準が上がれば引き下げるのは容易な事ではありません。
まず困るのは食べ物です。
常に外食していればエンゲル係数は高くなり、それを自炊に変えるなんていうのはほぼほぼ無理に近い事です。
そして1番厄介なのはコンビニの存在です。
スーパーに行けば安く手に入るのに、すぐ近くにあってすぐ買えるからという理由でコンビニを利用していたら貯まるものも貯まりません。
さらにクレジットカードを利用していれば知らず知らずのうちに使ってしまいます。
まず自分が生活水準がどれだけ変わっているか整理して下さい。
例えば本業で30万円稼いで副業で20万円稼げるようになったとします。
それなのに30万円では10万円残っていたのに50万円になっても10万円、下手したら10万円以下になってしまっていたら危険信号です。
これなら副業をしている意味は全くありません。
逆に副業をしている事で身を滅ぼしている可能性もあります。
まずいくら副業で稼げたとしても1年ぐらいは生活水準を変えない方がいいです。
副業の口座を作っておいてそこにずっと貯めておくのが理想だと思います。
1年経ってそのお金を投資に充てるのか貯蓄に回すのかはその人次第です。
ただ1年我慢していれば簡単にお金を使おうなんて思わないと思います。
将来の事を考えた副業も大事
副業はすぐに稼げる仕事、稼ぐのに時間がかかる仕事、両方あります。

すぐに稼げるのはコンビニや配達やちょっとしたバイトですよね。
稼ぐのに時間がかかる仕事だとクラウドソーシングで出す仕事、ブロガーやユーチューバーなどになるでしょう。
どちらを選ぶかは個人の自由ですが、できるだけ将来の事を考えた副業も大事だと思います。
もし本業で将来稼げるのであればすぐに稼げる仕事がいいでしょう。
逆に将来が見えない本業で仕事をしているのであれば稼ぐのに時間がかかる仕事がいいと思います。
こういう事を踏まえて、個々の現状で副業を決め安定した収入を得る為に必要な事をするべきなのかと思います。
急に収入が増えると破産する確率も高くなる
お金で失敗する理由として急にお金持ちになった場合です。
1番分かりやすいのは宝くじの高額当選ではないでしょうか。
”宝くじ 破産”
このキーワードでググると5割-7割は破産しているという検索結果がでます。
全員に当てはまる事ではありませんが、かなり高い確率で破産するかもしれないという事です。
プロ野球選手、芸能人なども有名になって収入が増えれば破産の確率が高いのかなと思います。
結局は1度上げた生活水準を戻せないという事です。
ずっと同じ収入を維持していればいいですが、人生は山あり谷です。
どこかで収入が減る時も出てきます。
その為の準備も必要なのです。
せっかく副業で収入が増えたのに出ていくお金が増えてしまえば元も子ありません。
大切なのは生活水準を上げない事。
自炊をする事。急に天狗にならない事。
本当のお金持ちは非常にケチです。
副業を始める前に儲かった場合もしっかり考えてその後の計画もしておくべきだと思います。
副業するにあたって税金の事もしっかり考える
収入も増えればそれだけ払う税金も増えます。
また本業の税金とは別に副業の税金は高く設定されております。
だからこそ税金の事もしっかり考えるようにしましょう。
副業を頑張りすぎて税金貧乏なんて事も考えられます。
もちろんお金が増える事が良い事ですが、副業が儲かりすぎた場合は法人にする事も考えなければなりません。

その場合、領収書なども取っておかなければなりませんし、売上が大きければ税理士・会計士を雇う必要もあるかもしれません。

なので、ただ儲かって嬉しいではなくしっかりと税金の事も考えるようにしましょう。
さいごに
「副業ビジネスは大事?必要?生涯に稼ぐお金を比較して副業をするべきか考える」と題して、30歳夫婦が一生涯標準的な暮らしをするために必要な金額を試算し、副業ビジネスの必要性についてまとめてみました。

*30歳夫婦で子供2人を育て上げる場合一生涯に必要なお金は約2億円
*一生涯で2億円を得るのに必要な世帯年収は約760万円
*世帯年収が760万円以上あり、仕事にやりがいを感じているなら副業ビジネスは不要
*年収中央値の方だと副業ビジネスで月27.5万円の追加収入が必要
*副業ビジネスで儲かったりした場合、いきなり生活水準を上げない
趣味でもっとお金を使ったり、ぜいたくな暮らしを求めるのであればさらに必要なお金は増えます。
多くの人が副業ビジネスを行ったほうが良いという状況です。
副業をやるに辺り儲ける事を念頭におくかと思いますが、ただ最初は楽しみながらやられる副業スタイルが長続きしやすいです。
その中で家の中にある不要な物を売ったり、自分のスキルを売ったりできる範囲で初めてみれば楽しくできるような気がします。
但し、最後に書かせて頂きましたが、儲かっても生活水準を上げる事は危険です。
何回も言っている重要性を理解して下さい。
収入が増えて破産するなんていうのは本末転倒です。
副業ビジネスの必要性をしっかり考えて長く続けられなおかつ自分と周りの人が幸せになれるようにしましょう。
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