これから、副業を始める人やフリーランスとして活動したい人。
資産運用・投資で所得を得たい人は、利益が上がることで納税をすることになります。
昔と違い大手企業でも副業を認める動きがでてきました。
副業で収益が出た場合は確定申告が必要となります。
その場合は税金について知らなければ損をする場合もあります。
また、納税は日本国民の義務であり、脱税がバレると本来納める税金以上の金額を支払うことになります。

そこで今回の記事では、正しい納税をするために覚えておくべき、所得税10種類について解説していきます。
所得税の種類が分からないという方は、是非この記事で勉強していって下さいね。
では、見ていきましょう。
※この記事は、2級FP(ファイナンシャルプランナー)技能士の資格所有者が執筆しています。
まず所得税とは?
個人が1年間で得た利益のことを「所得」と言い、その所得に掛かってくる税金を「所得税」と言います。
所得税は、大きく10種類に分けることができ、所得の種類によって確定申告の必要性や税額が変わってきます。
確定申告で納税義務が生じる税金は、個人で計算し、必要な書類を税務署に提出する必要があります。
難しい場合は税理士に任せることも可能ですが、お金がかかってしまうため、極力ご自身で計算したほうが節約になります。
次の章では、所得10種類を具体的に解説していきます。
10種類所得について理解しよう!
さっそく、10種類の所得について紹介していきます。
10種類は、以下の通りです。
①給与所得
②利子所得
③配当所得
④事業所得
⑤不動産所得
⑥山林所得
⑦退職所得
⑧譲渡所得
⑨一時所得
⑩雑所得
一つづつ詳しく解説していきます。
①給与所得
会社員や公務員・パートタイマーなどが会社から受け取る給料や賞与(ボーナス)は、「給与所得」に該当します。
多くの人は、この給与所得を受取っていますよね?
給与所得を受け取っている人は、基本的に確定申告による納税が不要です。
(会社が代わりに納税をしてくれているので)
ただし、給与収入が年に2,000万円を超える場合や2か所以上から給与を受け取っている場合は、確定申告が必要になります。
また、「住宅借入金等特別控除」を受ける場合は、初年度のみ確定申告を行う必要があるので注意しましょう。
『住宅借入金等特別控除』とは、住宅ローンを使って住居を購入し、様々な条件を満たす場合に、一定額税金の控除を受けることできます。
住宅借入金等特別控除は、初年度のみ確定申告が必要で、2年目以降は、年末調整で還付金を受取ることになります。
住宅借入金等特別控除について全て解説すると、かなり長くなってしまうため今回は説明を省かせていただきます。
②利子所得
銀行貯金や債券・投資信託などによって得た利子の所得を「利子所得」と言います。
ほとんどの人は、銀行預金による利子所得を受取っていますね。
(近年の銀行預金による利子は、非常に少ないですが…)
利子所得には、20.315%の所得税が掛かることになります。
ただし利子所得は、原則源泉徴収が行われるため、確定申告が不要になります。
③配当所得
法人から受け取る配当の所得を「配当所得」といいます。
こちらは基本的に、株式投資をしている人に該当します。
株式投資による所得は、確定申告が不要ですが、あえて確定申告を行うことで譲渡所得の損失と合わせて計算することや配当控除を受ける方法もあります。
※注意点としては、自分で確定申告をする場合は、「一般口座」を確定申告を証券会社に任せる場合は、「特別口座」を使用する必要があるので注意しましょう。
また、NISAやつみたてNISAを使用することで配当所得を一定額非課税にすることも可能となります。
株式投資の確定申告は、詳しく解説するとかなり長くなってしまうので省略いたします。
今回の記事では、株式投資などの配当所得は、確定申告をするかしないか選択することができることを把握しておきましょう。
④事業所得
自営業から発生した所得を「事業所得」と言います。
具体的に製造業・小売業・サービス業・農業・漁業・作家業などが事業に当たります。
事業所得を得ている人は、確定申告が必要となります。

⑤不動産所得
土地や建物などの不動産を貸し付けて得た所得を「不動産所得」と言います。
主にアパート・マンション経営の家賃収入などが不動産所得に該当します。
ただし、不動産を事業として行い得た所得は、「事業所得」に該当し、不動産の譲渡による所得は「譲渡所得」に当たります。
不動産所得は、確定申告が必要になります。
⑥山林所得
山林を伐採して得た所得を「山林所得」と言います。
例としては、立木のままで譲渡した場合などが「山林所得」になります。
山林所得は、確定申告が必要になります。
⑦退職所得
会社を退職した際に勤務先から受け取る退職金などの所得を「退職所得」と言います。
主な退職所得は、以下のものがあります。
・退職によって勤務先から受け取った退職手当
・小規模企業共済からの一時金
・確定拠出年金からの一時金
退職所得は、「退職所得の受給に関する申告書」を提出している場合は、確定申告が不要です。
「退職所得の受給に関する申告書」を提出していないは、税金を納め過ぎている場合があるので確定申告を行うことで還付金を受取ることができる場合があるのです。
⑧譲渡所得
家屋や土地などの不動産や株式、車両、ゴルフ会員権、機械などの資産を譲渡したことによって発生した所得を「譲渡所得」と言います。
売却や交換などで利益が出た場合も「譲渡」の扱いとなります。
譲渡所得が発生した場合は、確定申告が必要になります。
⑨一時所得
継続的な営業利益を目的とせず、勤務や資産譲渡に当てはまらない一時的な所得を「一時所得」と言います。
一時所得には、以下のようなものがあります。
・懸賞の賞金品、福引などの当選金等
・競馬や競輪、競艇などのギャンブルの払戻金
・生命保険金の一時金や損害保険の満期返戻金
・法人からの贈与品やお金
主にこの辺りが一時所得に当てはまります。
一時所得は、総収入金額から必要経費を差し引いた金額が50万円を超える場合に確定申告にて納税が必要になります。
⑩雑所得
今まで紹介してきた9つの所得に該当しない所得を「雑所得」と言います。
雑所得には、以下のようなものがあります。
・国民年金・厚生年金保険など、公的年金の老齢給付金
・生命保険や共済契約から受け取った個人年金
・外貨預金の為替差益(外貨預金の利子以外で発生した収益)
・作家業以外の原稿料や講演料
・仮想通貨売買で得た利益(事業用資産を除く)
雑所得の税金は、公的年金と公的年金以外の所得によって計算方法が異なり、公的年金の所得には、控除を差し引くことが可能になります。
各所得によって支払う税金が異なる
前章までで、10種の所得について解説してきました。
そして、所得の種類によって、確定申告の必要性や計算方法が違うことも理解いただけたと思います。
この記事では、細かい税額の計算を説明しませんでしたが、理由があります。
一度に数字をたくさん載せてしまうと、頭が混乱してしまい税金について複雑や難しいというイメージを持たれてしまうからです。
これから、副業や個人事業を始める場合は、その副業や事業で得た所得がどれに該当するのか理解して、そこから必要に応じて細かい税金の計算方法や節税方法を計算することが重要になります。
自分の所得の種類を把握できたら、それを説明してくれる「書籍」や「webサイト」で計算方法を勉強したり、専用の「アプリ」や「ツール」などで売り上げを入力して、納税額を計算することも可能です。
副業、フリーランスなどは税金の事もしっかり勉強しよう
ビジネスを始める上で1番大事なのはしっかり稼げるかどうかという事です。
ただその次に必要なのは稼いたお金に関してしっかり納税できるかどうかになります。
納税をする中で必要以上の税金を払っていたらどうですか?
もちろん税金を払う事はとてもいい事です。
ただビジネスマンでしたら節税はしなければいけません。
但し、その節税を全て税理士・会計士に丸投げしていたらそれは意味がありませんよね。

自分が理解しないまま言われた通り税金を払っていたらどうですか?
抵抗感ないですか?
やっぱり自分で稼いだお金です。全て把握していないと不安になりませんか?
だからこそ多少なりとも勉強して下さい。
税金の事を知ればお金の使い方も分かってきます。
そしてお金が貯まるようになるはずです。
最初は苦手意識があるかもしれませんが、避けて通れない道です。
もし税金なんて知らなくてもいいと思っていたらビジネスにおいてもどんぶり勘定になるはずですし、いつまで経ってもお金が貯まらないと思いますよ。
そうならない為にもしっかり税金の事に関しては勉強しておきましょう。
税金を知れば知る程節税になります
今の時代、明確な税金は消費税だけでしょう。
購入した分だけ税金がかかるというのはすごく分かりやすいです。
ただこれも持ち帰ったか、その場で飲食したかで税率が変わってきます。

ここまではまだいいですが、商品ごとに税金を変えられればもっと分かりにくくなるでしょう。
消費税で徐々に複雑になりつつあるのですから他の税金はもっと難しいです。
ただその税金をしっかり知る事でどうすれば節税できるか、どうすれば税金を安く済ませるか分かるようになります。
日頃の取引から気を付ける事により払わなくていい税金を回避する事ができます。
要は売上アップにつながるという事です。
事業も大事ですが儲かってきた場合はしっかり税金を考える事が会社の命運がかかっていると思っても良いと思います。
それだけ税金を知るという事は大事なのです。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
所得の種類が10種類もあることに驚いた方もいることでしょう。
税金関係については税理士、会計士に投げてしまっているという方もいるかもしれません。
また数字を見ると嫌になってしまう方もいるかもしれません。
それでも知っている、知らないで全然変わってきます。
税理士・会計士の先生の話しを聞く上でも自分の税金なのですから100%は理解したいものですよね。
もちろん最初から100%は無理かもしれませんが、それでもゆっくり時間をかけて理解していく事は大事だと思います。
税金は、学校でも詳しく教えられないので、苦手意識を持っている方も多いと思いますが、少しずつ知識を取り入れることで必ず人生の役に立ちます。
これから、副業や個人事業を始めたいと思っている方は、まず所得の10種類を理解して、国民の義務となる納税をしっかりと行いましょう。
そうする事で何が得で何が損なのかも見えてくると思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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