副業のスタイルとしては比較的前からあるもので、せどり、転売というものがあります。
具体的には、商品をネットショップで購入し、それを仕入れ価格よりも高く売ることでその差額を利益として得るビジネスです。
よく使われるのがメルカリで購入してAMAZONで転売するという方法です。

メルカリ出品者は不要なものをお小遣い稼ぎ程度の間隔で出品する人が多く、その中には出品価格をはるかに上回る金額で取引できるものも含まれているので、そういった商品を選別して売る手法が広く用いられています。
仕入れた商品が売れなければ不要な在庫を抱えるうえに仕入れ金が損失となります。
また、結局送料や手数料などの計算を間違えて赤字になってしまうリスク、商品梱包の手間や子供のいたずらなどで商品を傷つけてしまい価値が下がってしまう、などのリスクがありますが、売れる商品をうまく仕入れることで本業をしのぐ収入を得ている人も多くいます。
一方で、あくまでも私の予想ではありますがこういったせどりビジネスのほとんどは今後淘汰されていくのではないかと考えます。
そのように予想する理由を以下に紹介します。
世間全体の転売へのイメージ悪化
新型コロナウイルスの流行でマスクやトイレットペーパーが品薄になった時期がありましたが、それに付け込んで何らかの形で大量に仕入れて高額で転売して稼ごうとする人がいました。
結果マスクの値段が跳ね上がり、私も使い捨てマスク120枚入りを20000円で購入する羽目になったことがあります。
転売ヤーがいなければそこまで高騰はしなかったと思われます。
今後品薄になる商品を予想して大量に仕入れて稼いでいる人がテレビで紹介されていたこともありますが、ほとんどの出演していたコメンテーターは批判的な目で見ていました。
結局は一般の人が買う機会を奪った挙句、それを高額で売るというイメージが多くなり、転売そのものへの世間のイメージも悪化しています。
需要と供給というものがあり需要があがり供給がさがれば必然として値は上がります。
ただ普通に考えてものには限度というものがあります。
悪い事ではないと思いますが、流石に皆が困っている中で世間にバッシングされるような転売をすればどう考えてもイメージ悪化は避けれれません。
一部の手法を除いて転売そのものは違法ではありませんが、世間の風当たりが悪いと淘汰されていくのではないでしょうか。
法規制の強化
新型コロナの騒動に付け込んだマスクの転売などによりマスクの値段が跳ね上がったことから、政府は一時的にマスクの転売を禁止する措置を取りました。
また、かつては人気ジャニーズグループのコンサートチケットや予約が取りづらい交通チケットの転売、いわゆるダフ屋行為が盛んにおこなわれていましたが、本当にそのチケットを必要としている人たちの購入を妨害する行為として法律で禁止され、実際に逮捕されたケースもあります。
このように、非常識な転売ヤーが増えることで、消費者や販売元に迷惑がかかるという問題が深刻化すれば、転売行為に関する法規制はどんどん厳しくなり、常識的な範囲で行っている転売ヤーもビジネス選択の幅が狭まっていくことが予想されます。
製造元や購入者の転売禁止の要望
また、製造元としても自社の製品が転売にかけられることを嫌う業者も増えてきています。
AMAZONなどでの転売をメーカー側が禁止している商品も多くなってきています。これらは購入者が安心して帰ることを目的として禁止されています。
商品をメルカリなどで安く仕入れてAMAZONなどで高い値で転売する行為は、「AMAZONだったら高く売れることを知らない出品者」と「メルカリだったら安く変えることを知らない購入者」の情弱性を利用した行為とも言えます。

メルカリもamazonも今では知らない人がいないほど有名なサイトですから、どこで安く買える、どこで高く売れる、などの情報は出回りやすくなりますから、安く仕入れて高く売れるチャンスも減ってくると思います。
また、転売行為は悪い言い方をすれば購入者が安く購入するチャンスを奪って高く売るというビジネスとも言えます。
そのため、購入者の中で転売行為を禁止してほしいという声が広がれば、法律や販売サイト、メーカーなどで規制が強化され、ビジネスとして利用できなくなる可能性も高くなってくると思われます。
せどり、転売ビジネスの付加価値のつけ方は?
商品をそのまま右から左に、流すだけのビジネスは、購入者にとってメリットが感じられず、そのうち淘汰されていく可能性が高いと予想できます。

例えば出品者が8000円で出品したものを、Bが購入したうえでそのまま9000円で出品し、Cが購入した場合、Bは1000円の利益を得ることになりますが、AとCにとってメリットはあるでしょうか。
Cが直接Aから8000円で買ったとしても受け取る商品は同じです。Bの行為はCが8000円で買う機会を奪って9000円でしか買えなくする行為に該当するため、世間的にBは必要ないだろうと考えることができます。
そういったビジネスは今は成立していても将来的には消えていく可能性が高いと考えられます。
この場合ですと、BはCが高く買うだけの付加価値を付け加えて販売していくのが良いのではないでしょうか。
商品に有価物を付け加えて転売するのは結局利益がなくなってしまうので得策ではありません。
たとえバラバラでしか売られていない関連商品をまとめてセットで売る、逆にセットでしか売られていないものを個別に梱包しなおして売る、大口入でしか売られていない商品を小口に分けて梱包して売る、などをすれば喜ぶ購入者もいるでしょう。
機械などに関しては実際に使用するにあたって困りやすいポイントや解決法などのマニュアルを添付すれば機会が苦手な人には喜ばれます。
家具などは組み立てて送ると組み立てが面倒だと感じている人には喜ばれるかもしれません。(組み立て失敗による破損で価値が下がったり送料が跳ね上がるリスクはありますが)
単に購入者が安く買える機会を奪って高く売るのではなく、価格が上がった分の勝ちを購入者に感じてもらえるようなせどりのやり方が今後は生き残っていくのではないでしょうか。
せどり、転売ビジネスは価格より質の時代に
ここまでネットが普及している昨今で簡単に売上があがるようなビジネスはあまりないと思います。

昔であればネットを駆使する事によって本当に安いものを探す事ができました。
しかし今では皆が皆同じような事を考えている為、いざやろうとして調べた時には既に同じ事をやられてしまっています。
また昔は比較サイトを信用していましたが、結局は広告サイトとバレてしまっている為、本当に安く仕入れたい人は参考にしなくなってしまいました。
今後はAIがどんどん進化してきます。
そうなればネットに出ているものの価格が全て把握されてどれが安いのかなんか一発で分かってしまう時代になってしまうのではないでしょうか。
そうなればせどり、転売ビジネスには立場が無くなってしまいます。
だからこそ簡単ではないのです。
そうなれば求めるのは質ではないでしょうか。
私が思う質というのはどれだけ希少なものかという事です。
私がネットで見ていて思うのは安い物は本当にあふれています。
さらに言えば家庭用品等はネットで買うよりカインズで買った方が安いという逆転現象も起こっている事もあります。
ただ、車やバイク、骨董品、様々な希少なものに関してはネットで出ている事は少ないように思われます。
もちろんヤフオク等で出る事はありますが、まだまだ10%にもみたいものだと思います。
そういう風に考えれば希少なものをどうやって探してどうやって売るかが今後のせどり、転売ビジネスには欠かせないと思います。
いくら希少なものを仕入れたとしても販売チャンネルが何も分からない素人であれば高値で売れません。
逆にはやく売ろうとすれば値は崩れてしまいます。
海外では一品ものなどの希少なものはSNSで売る傾向がありかなり高値がついているみたいです。
日本では信用の問題等でSNSの販売は微妙なのかもしれませんが、それでも希少なものを分かってくれる人とマッチングできるサイトなりチャンネルが見つかればまだまだせどり、転売ビジネスはやっていけるのではないでしょうか。
今後大変と言ってもまだまだ活路はあると思いますのでできるだけ安さよりかは質を求めるといった方向転換を考えるのもありかなと思います。
先見の明が大事になる
売れる商品を常に見つけなければいけないのは本当に大変だと思います。
コロナ禍においてのマスクに関しても無くなった時に仕入れるのではなくコロナが武漢で流行った時に仕入れている人は勝ち組だったのではないでしょうか。

もちろんあれやこれや言われたとは思いますが、それでもビジネスには変わりありません。
人の命がかかっていたとしても需要と供給であり、商品が少なくなれば価格が高くなるというのはしょうがない事です。
逆にコロナが大した事がなければそれこそ大損になっていました。
そういうのも判断できる能力がないとせどり・転売ビジネスは難しいかもしれません。
色々と言われるビジネスですが、もしせどり・転売を本業としている方はそれでもすごいと思います。
成功するか失敗するかの紙一重の所で生業のビジネスですし心身ともにすり減らしているとは思います。
もちろん物にはよるとは思いますが、安く仕入れて高く売るというのはビジネスの基本で間違っていないと思いますのでその辺の理解は必要ではないかと思います。
売り方にも質が大事になってきた
前までは安ければ何でも売れる時代でしたが、最近では他の人も価格を下げてきています。
そうすると自分のお店の価値が段々薄れてきます。
そうなった場合いかに自分のお店で購入させるか、それが大事になります。
例えばどういう事を大事にすればいいか、それは当たり前の事を当たり前の用にするという事です。
配送は早く、梱包は丁寧に、お問合せはスピーディーにそういった事をするだけでこのお店で購入すれば安心だという風になります。
そしてお客様にしっかりと対応する事で評価もどんどん上がってきます。
安ければ何でもいい時代は終わりです。
こういう時こそ付加価値をつけて確実に売れるようなサイトをつくっていきましょう。
さいごに
「せどり・転売ビジネスの大部分は淘汰されると予想!その理由と付加価値のつけ方の例は?」とだいして、副業ビジネスの1つとして用いられているせどり・転売についての今後の予想をまとめてみました。
*付加価値のないせどり・転売ビジネスは今後淘汰されていくと予想できる
*淘汰される理由は法規制強化やメーカーや販売サイトの規制強化、購入者の要望や世間の転売に対するイメージの悪化など
*安く仕入れて高く売るにはその分の付加価値を付ける必要が出てくる
*せどり・転売ビジネスは今後安さよりも質の時代に変わってくる
本業であれ副業であれ、基本的にお金を稼ぐという行為は世の中に貢献することへの報酬です。
人の情弱性などを利用したビジネスに関しては現時点で成り立っていても今後難しくなることが考えられます。
常に消費者や購入者に喜ばれるビジネスの在り方を考えていく必要があるのではないでしょうか。
ただ忘れてならないのがせどり、転売ビジネスというのは安く仕入れて高く売るというスタイルを崩してはいけません。
時代の流れに逆らわずにしっかりとニーズに合った販売方法を考えていく事が大事になっていきます。
もし安く売るというながれが必要であればそうであるし、質を求める時代であれば良い物を見つける努力が必要になります。
ただ皆と同じ事をしていればビジネスとして成り立ちません。
できるだけ時代に沿ったやり方で尚且つ自分だけのスタイルを確立して今後のせどり・転売ビジネスで生き残れるように頑張りましょう。
コメント