「債券投資に興味があるけど、どんな投資なの?」
「債券投資の基礎知識について教えてほしい」
「債券投資には、どんなメリット・デメリットがあるのか気になる」
こんな人に向けて記事を作成しています。
金融資産の運用方法には、「銀行預金」・「株式投資」・「投資信託」・「不動産投資」・「外貨預金」など様々な運用方法が存在しています。
今回の記事では、「債券投資」についての基礎知識やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

この記事は、2級FP(ファイナンシャルプランナー)技能士資格保有者が作成しています。
債権とは?
「債券」とは、借用書の1種です。
債券は、企業や国がお金を借りる際に、償還期限(借りたお金を返す期日のこと)や利率などの条件を明示して発行を行います。
債券を購入した投資家は、利息を受け取ることができ、償還期限に貸したお金の全て返却される仕組みとなっています。
要するに、債券投資は企業や国にお金を貸して利息を受けとる投資です。
また債券は、償還期間前でも売却や購入が可能です。
「なんで、償還期間前に売買ができるの?」
そんな疑問もありますよね?
簡単に解説すると、債券は株と同じように人気度に応じて価値が変わってくるからです。
他の投資に魅力を感じない場合は、ちょっと高くてもいいから債券を買いたい。という投資家が出てくることになります。
逆に他の投資商品の方が魅力がある場合に、ちょっと安くてもいいから売ってしまいたい。こんな場合もあるのです。
売りたい人・買いたい人が存在することで、債券は売買することができるのです。
実際にニュース番組で、「債券が買われています。」や「米の国債利回りは、○○%で取引されています。」と聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
では一体どうして、債券の価格は変化するのでしょうか?

債券の価値は、主に2つの要因で変化します。
1つ目は、「格付け」です。
格付けは、国や企業の安全性を数値化したもので、格付けの高い債券は安心感が高いため人気の債券となります。
逆に格付けの低い債券は、リスクが高いので人気がない債券と言えるのです。
家族や友人にお金を貸す時を想像してみて下さい。
信頼できる人には、お金を貸すことができますが、信頼できない人には、大切なお金を貸すことは難しいですよね?
このように、格付けによって債券の人気度。すなわち債権の価値が変わってくるのです。
そしてこの格付けは、定期的に見直しがされます。
今現在、格付けが高くても、見直しの際に格付けが低下した場合は、債券の時価が低下することになるのです。
2つ目は、金利水準の変化です。
債券の価格と金利の値動きは、逆になる傾向があります。
金利が上昇すると、債券の価格が下がる
金利が低下すると、債券の価格が上がる
のように金利の影響を受けて、債券価格が変化する可能性が高いのです。
例えば金利が上がった場合、お金の価値も上がるということです。
ただし、債券の利息の価値は金利上昇前の水準になってしまうのです。
(債券の利息が固定の場合)
債券の利息は、固定のものが多いので、利息の金額の価値が少なくなってしまうことで、債券の価値も下がってしまうのです。
イメージがわかない人は、日本の円の価値で考えてみて下さい。
昭和2年の10円は、平成24年に換算すると6,000円の価値になるそうです。
つまり昭和2年に10円を利息1%で約100年預けた場合、今換金しても数十円程度しか返ってこなくなります。
これは、極端な例ですが、お金の価値が変わる金利の水準は、債券の価格を変更する要因にもなるのです。
以上が、債券についての解説でした。
次は、債券の種類について解説していきます。
債権の種類
債券には、いろいろな種類があります。
債権をしっかり理解しておけば自分がどのように投資すればいいのか分かるはずです。
債権投資しているけど、自分は一体何に投資してどのようなメリット、デメリットがあるのか分からなければ意味がないですよね。
投資するのにも注意する事もありますし、期間等もあります。
全く分からないまま再建投資をするのではなく少しでも理解した上で投資してもらいたいので、今回は、メジャーな4つの債券と利付債・割引債の違いを紹介します。
「国債」について
債券と聞いて一番イメージしやすいのが、「国債」なのではないでしょうか?
国債は、国の政府が発行する債券です。
また、国債にも「3年」・「5年」・「10年」のように満期までの期間も選択できます。
また、個人向け国債と金融機関向けの国債でも購入単位や金利(固定金利もしくは変動金利)に違いがあります。
地方債について
地方債は、都道府県や市町村などの地方自治体が発行する債券です。
全ての都道府県や市町村で発行しているわけではありませんので、注意が必要です。
社債について
社債とは、一般の企業が資金調達を目的に発行する債券です。
社債は、銀行の預金などに比べても金利が高い特徴があります。
ただし、企業が倒産した場合にお金が戻ってこない可能性があるので、会社の格付けや信用度・資本金などのチャックが重要になります。
外国債券について
債券の発行者・通貨・債券の発行場所が海外である債権を「外国債券」と言います。
外国債は、日本の債券投資よりも利回りが高いことや円安時に利益が増えることなどのメリットがある一方で
情報量が少ない・文字が読めない・円高時に損してしまうのようなデメリットがあります。
何故、円高で損をしてしまうのか?
外国債は、日本の円を外貨に交換して債券を購入することになります。
もしも交換先の通貨の価値が下がり、円の価値が上がることで、再度外貨を円に戻す際に帰ってくる金額が少なくなってしまうのです。
(イメージしづらい人は、商品に置き換えて考えてみて下さい。商品を買うときは高い商品の方が損してしてしまいますよね?
円高の時に円に戻す場合は、円を買うことになるので損をしてしまうことになります。)
また外国債は、税金関係が少し複雑になるので注意が必要になります。
「利付債」と「割引債」について
最後に「利付債」と「割引債」について解説します。
債券には、
決まった時期に利息を受取ることができる「利付債」
利息は貰えないけど、債券購入時よりも多い金額が返ってくる「割引債」
の2種類が存在します。
この2つは、利回りの計算(どれくらいお金が増えるのか計算すること)方法が異なるくらいで大きな違いはありません。
2つの種類があることを覚えておきましょう。
債券の強み
資産運用で、債券に投資するメリットを紹介します。
うま味があるから債券投資をするという入り方は一般的だと思います。
他の投資と変わらなければあまりやる意味なくなってしまいますからね。
メリットは大きく2つありますのでよく把握しておいて下さい。
銀行預金よりも利息が高い
債券投資は、銀行にお金を預けるよりも利息が高いというメリットがあります。
また、株式投資やFXなどの金融商品よりもリスクが少ない金融商品です。
安全性が基本的に高い
信用度の高い国や企業の債券は、債券不履行(貸したお金が返ってこない)のリスクが極めて低いです。
先ほどの紹介した通り、株やFXに比べて大損してしまうリスクは低いと言えます。
債券のデメリット・リスク
前章でも少し触れていますが、債券のリスクについて再度確認しておきましょう。
いくらメリットがあったとしてもどうしてもデメリット・リスクは存在します。
メリットだらけでしたら投資家は絶対飛びつきますが、やはりデメリット・リスクがあるからこそ全額投資せずしっかりとした分散投資をしているのだと思います。
しっかり債券投資のデメリット・リスクを確認した上で投資する事をオススメします。
政策金利の上昇に弱い
債券の利息は、基本的に固定金利(貰える金利の%が変わらない)です。
政策金利が上昇した時に、債券の価値が下がってしまうというデメリット・リスクがあるのです。
国の政策金利が上がると、債券の利息が少なくなる(実際の利息金額自体は変わりませんが、お金の価値自体が少なくなる)ので、債券の価値が下がってしまうのです。
債券の不履行
社債を購入して、換金してくれるはずの企業が倒産していた場合、お金を返してもらえない可能性があります。
また、国債もその国に何かしらの大事件が発生した場合、返ってこない可能性も0とは言い切れません。
このように債券不履行のリスクがあります。
対策としては、国や企業の信頼性や格付けを把握しておくことが重要になります。
途中換金で損をする場合がある
債券は、満期まで持っていた場合に、貸付け元本を受取ることができます。
満期になる前に売ってしまう場合は、手数料や時価の関係で損をしてしまう可能性があるのです。
満期前に売ってしまう可能性がある場合は、債券投資以外の投資を検討しましょう。
投資には色んな形がある
投資は株、FX、不動産、仮想通貨だけだと思っていたら大間違いです。
投資には色んな形があり債権もその1つです。

記事の中でもお話ししておりますが、どんな投資でもメリット・デメリットが存在します。
そしてリスクも絶対あります。
それをしっかり理解しながら1つの投資だけではなく分散する事が大事です。
安定的にお金を増やしたいなら国債に投資して、リスクがあっても大きく稼ぎたいなら株やFXなど、これを1か所でなく複数に分ける事で何かあった場合でも資金を残す事が可能になります。
投資には色んな形があるのでメリット・デメリットもそうですが、自分の性格やライフスタイルに合った投資をしていく事が大事だと思います。
さいごに
以上、債券投資について解説してきました。
債券は銀行預金に比べて利息が高く、株式投資よりも低リスクな投資ということがお判りいただけたのではないでしょうか?
正直債券投資の中でも日本の国債は安全で投資する価値は高いと思います。
リスクが少ない上、利息も銀行預金に比べ高いというのはかなりのメリットです。
それに国債が破綻するという事は日本が破綻しているのと同じです。
そのような状況は全ての金融が危険な事になっているというのを示唆しています。
そういう意味でも筆者としては投資の中に国債を入れるのは有りだと思っています。
そして他の債権においても社債や外国債などもいろいろな種類があることもお判りいただけたでしょうか。
さらに債券は、証券会社や銀行などで購入することができます。
興味のある方は、一度各国の国債の利回りや企業の利回りについて分析・勉強してみてはいかがでしょうか?
投資は株やFXだけではありません。
できるだけ安全で低リスクな商品を購入したいという方には是非債券投資という方法はオススメです。
もし興味がありましたら銀行でも詳しく説明してくれますのでお話しを聞きにいくのもいいのではないでしょうか。
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