転職エージェントと検索をすると出てくるサジェストワード、”転職エージェント うざい”という文字。
なぜ彼らはうざいと呼ばれるのでしょうか?
人材を探している企業と仕事を探している人との出会いを創出する仕事であるはずなのに、それが迷惑がられている?
人材関連の仕事は様々なスキルが身に付く仕事ではありますが、職務特性上、扱う商品が「人」になります。
人を相手にする職業なので、正解がなくイレギュラーが起こる事もしばしば。
今日は転職エージェントがうざいと言われる理由について考察していきます。
なぜ希望していない求人を送ってくるの?
紹介会社や転職エージェントがうざいと言われる理由の一つとして、希望をしていない求人を送ってくるという事を多くのエージェント使用経験のある人達は言っています。
希望する求人以外のものを送ってくるとはどういう事なのでしょうか?
これはどの紹介会社、転職エージェントを使っているかにもよりますが原因の一つがスカウトメール。
実はスカウトメールは、各転職サイトがエージェント向けに出しているサービスである事が多く、多くの紹介会社・転職エージェントは転職サイトに費用を支払ってスカウトメールの送信をしています。
有名どころでいえば、リクルートの「Recruit Agent Network(通称RAN)」やソフトバンクグループのイーキャリアFA、マイナビのマイナビ転職スカウトベースなどがあります。
これはそれぞれが運営している転職サイトに登録し、なおかつスカウトを受けるに同意をしている人達に対してスカウトメールを送る事が出来るもの。
料金形態は各社様々ですが、安くはありません。
大体初期費用+スカウト通数で設定されている事が多く、一番安く積もっても月額40万円~(消費税別)といったところ。
スカウトメールを送れる通数制限がある為、登録者全員にスカウト送っているわけではなくフィルタリングをした条件に当てはまった登録者に送る事が多いです。
月に送る事が出来るスカウトメール数はプランによって変わるので一概には言えませんが、下は400通~上は6,000通以上というプランがあります。
年齢、居住地、希望年収など転職サイトを登録する際に必要な情報を入力しますよね?
その後は履歴書・職務経歴書をアップしましょうと促されます。
それを見た日本全国のエージェントが、スカウトを送ってくる訳なので当然希望条件から全く外れたものも送ってきます。
希望条件に沿ったものであれば良いのですが違う求人をバンバン送られたら、その内見る気も失せますよね・・。
求人票に書いてある応募資格を満たしていても・・・
転職エージェントが希望と違う求人を送ってくる理由の二つ目は、応募資格を満たしていないから。
求人票に書いている事は結構上っ面だけという事が多いです。
仕事内容や給与はもちろんしっかり記載されているはずですが、掲載禁止事項というものが存在していて年齢に関する部分がその最たる例。
2007年10月から雇用対策法が改正され、事業主は求人票に年齢制限を設けてはいけないという規則が出来ました。
詳しくは厚労省が作成しているPDFページがあるので、見てみて下さい。
https://www.mhlw.go.jp/content/000708105.pdf
例外事由もありますが、例外事由を適用させるには条件があります。
求人票で最も多く見る機会があるのは、恐らく例外事由3号のイでしょう。上図でいうとcの部分。
これは若年層のキャリア形成を目的とした年齢制限事由です。
この例外事由3号のイを掲載させる為には、職務未経験者の募集が可能である事が前提となります。
よって、募集資格35歳以下となっていても応募資格に業務経験1年以上の方といった記載は出来ないということです。
と言う風に規則が決まっているのですが、多くの場合は記載していないだけで実は35歳以下でないと書類は全て不合格にするというようなハウスルールがあります。
これは企業が記載する事が出来ない部分なので、求職者からすると分からない部分です。
そういった求人票に対して読み解く力を身に付ける、エージェントを使って突破していく事は求職者側の行動が必要になってきます。
こういった背景から、転職エージェントは求職者に対して希望と違う求人を送ってくるというケースが往々にしてあります。
もしそういう状況に出くわしたら、うざいと思わずに「もしかすると募集要項から外れていた?」とエージェントに聞いてみましょう。
スカウトメールで送られてきた場合は、反応しても良いですし無視しても問題ありません。
最終的な判断はいつでも自分自身で行うようにすれば良いだけの話です。
転職をしてもらわないとならないから
エージェントは転職をしてもらわないと売上が0です。
これが連絡頻度の多さを誘導し、転職活動をしている人にとってうざいと思われる原因の一つでもあります。
だから紹介会社やエージェントを使う時点で、自分は商品であるという事を良くも悪くも認識しておく必要があります。
自分に値段が付けられているような感じがしてなんか嫌だ・・・と思うかも知れませんが、それで自分自身の転職が成功するならば使わない手はありません。
それが嫌なら使わなければ良いですし、モノは使いようです。
紹介会社、エージェントはとことん利用しましょう。
転職をするかしないは一旦置いておいて、転職に関する情報を無料で集めてくれるモノとして使ってしまうのです。
求人情報は大手の転職サイトであれば数万件規模であります。
これが実際数千件でも、一人で見る事はほぼ不可能でしょう。
エージェントを使って見る事が出来れば、効率的に求人情報を集める事が出来るようになります。
基本的にエージェントサービスは求職者にとって全て無料ですから、履歴書も職務経歴書の添削も全てお願いしてしまえば良いのです。
エージェント側からしてみれば、転職意思が強い人と認識されどんどん求人を紹介してくるはずですし、転職活動している側からすれば書類のブラッシュアップ~求人の収集までまさに一石二鳥です。
落ち着いて相手の立場に立って物事を考えて
エージェントがうざいという意見も分かりますが、なぜそれをしてくるのか?という想像力も必要だと感じます。
慈善事業ではなくビジネスとしてやっている以上、どんな関係性であれお金が発生します。
求人企業も同じで人材を月給や年収といったお金で労働力を買い、利益を上げる事が目的です。言い方は違うとしても根本は変わりません。
そういった視点を持つことが出来れば、エージェントの連絡頻度は微々たる問題に過ぎず目的に向かってツール=エージェント使っていくという目線を持つことが出来るようになります。
求人は本当にタイミング
求人は本当にタイミングで、昨日あったものが今日はない、今日あったものが明日はないとう事が頻繁に訪れます。
良い面にも悪い面にも捉える事が出来ますが、行動は早くした方が良い事は確かです。
仮に選考が通ったとしても、最終的にやるかやらないかを決めるのは自分自身。
断る事はいつだって出来ます。
だからこそエージェント本位に進めるのではなく自分本位で進められるように仕事の見つけ方を考えていきましょう。
さいごに
転職エージェントがうざいと感じる事も、今までお話をしてきた内容であるかも知れませんが、目的を忘れてはいけません。
個人で転職活動をするのもメリット・デメリットがありますし、エージェントを使う場合も同じです。
理想的な求人がいつ出てくるかは分かりませんので、活動はいつでもスタート出来る状態にしておかないと求人はあっという間になくなります。
紹介会社・エージェントへの登録は早めに済ませ、そのタイミングを逸しないよう準備をしておきましょう。
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