所得税、住民税、基礎控除…….
税金関係の手続きって沢山あってややこしくて訳が分からないですよね。
私たちが普段関わらない税金もあるため、全て覚えるのはとても困難です。
そういった手続きを簡単に行ってくれる税理士が存在します。
社会に役立っている税理士は、どのような仕事をしているのでしょうか?
今回は、税理士の仕事内容や給与、将来的について詳しく解説していきます。
税理士の仕事内容
社会には様々な種類の税金があり納税義務者や納税方法も沢山あります。
これらを全て覚えてサポートできるプロとして税理士がいます。
ここでは、税理士の仕事内容について説明します。
税理士は税務に関するプロフェッショナルな仕事
詳しく説明をすると個人や法人の代理で税金の申告を行う税務代理、確定申告の税務書類の作成や経営財務に関する書類作成、クライアントの税に関する相談を受け、解決策を提案しサポートする税務相談などがあります。
これらは、税理士資格をもつ者のみが行うことができると定められた独占業務です。
税理士になるためには?
税理士は、弁護士に比べては簡単ですが、十分に難易度が高い税理士試験に合格する必要があります。
しかし、税理士試験を受けない道もあるのです。
ここでは、税理士になり方について説明します。
税理士への道のり
国税庁が実施する税理士試験を受ける道と受けない道があります。
受ける道では受験条件をクリアし、会計学や税法科目の合格をすることです。
ただし、科目合格制となっているため1度の試験で全てに合格する必要はありません。
合格後は2年間の実務経験の後税理士会に登録する必要があり、登録後は1人前の税理士として働けます。
こちらが一般的な税理士になるためのルートです。
受けない道では、税務署をはじめとした国税官公署で23年以上働いた後に、指定の研修を受けるか弁護士や公認会計士の資格を取得し、税理士会に登録するかの2通りがあります。
つまり専門的な職種での長い実務経験の後、追加で知っておくべきことを学習するといった感じです。
税理士資格の難易度
税理士試験は、会計学2科目、税法に関する科目3科目の合計5科目合格が必要で、各科目の合格ラインは、6割以上とされています。
各科目の合格率は10%~15%程度で、全体の合格率はわずか2%程度と難関試験です。
税理士試験の受験資格
税理士試験を受験するためには、国税庁が定めた受験資格を満たさなくてはならず、学歴要件としては「大学、短大または高等専門学校を卒業した者で、法律学または経済学に属する科目を1科目以上履修した者」があります。
難易度が高い税理士資格試験の合格には大学の法学部や経済学部が有利です。
また、大学に通いながらそういった試験を合格できるようにするためのスクールに通う方もいらっしゃいます。
税理士の働き方
税理士は、弁護士などと同じで忙しいイメージがありますが、実際はどうなのでしょう?
ただ弁護士同様、色んな顧客の対応をしなければならないのでお客様が多ければ多い程、当然ながら忙しいという事になります。
ここでは、税理士の雇用形態や勤務時間について説明します。
税理士法人
税理士のおもな活躍の場は、税理士事務所であり、大手税理士法人と中小税理士法人があります。
前者では、国際税務など高度な知識を備えたスペシャリストとして活躍できます。
後者では、幅広い知識と視野を備えたゼネラリスト的な活躍が求められることが多いです。
このほかでは一般企業で活躍することもでき、税理士のプロとしての深い税務知識が生かされます。
経験を積んだ税理士は、独立して自分の税理士事務所を開業する人もいます。
税理士の雇用形態
税理士資格を取得していれば正社員として採用されることがほとんどですが、育児中の税理士などは、あえて派遣社員やパートなどの働き方をする人もいます。
また、税理士試験の全科目合格までには何年もかかる場合があるため、先に税理士事務所でアシスタントなどの業務を経験しつつ、勉強をしている人も多いです。
経験を積んだ税理士は自分で事務所を開業することもあり、定年もないため無理のない範囲で高齢になっても働き続ける人もいます。
休日、勤務時間はどれくらい?
税理士は、クライアントとの打ち合わせが業務の中心です。
そのため、基本的な勤務時間は日中の時間帯が中心です。
この勤務時間のなかで、クライアントとの打ち合わせや資料作成、税務署訪問などを行います。
週休2日制をとっている税理士が多いですが、この仕事は、時期によって忙しさも多少変動しやすいのが特徴であり、大きな業務として税務書類や財務書類作成する場合は確定申告期や企業の決算期が重なるときには業務が集中します。
これらは期日が決められているため、遅れることがないよう残業や土日出勤で対応することも多いです。
税理士の給与・年収
難関な資格に合格した税理士は、どれくらいの収入を得ることが出来るのでしょうか?
大変な分だけやっぱり収入は多く合って欲しいですよね。
ここでは、税理士の給与について説明します。
高年収に期待
税理士事務所に勤務する税理士の平均年収は、700万円前後となっています。
大手税理士事務所で経験を積んでいくと、年収1000万円~1500万円ほど、小規模の税理士事務所でも年収500万円以上を見込めるといわれ、税理士は専門職として、一般的な会社員の平均年収よりも高い年収が期待できます。
ただし、近年は倒産や廃業が相次いで税理士の顧客となりうる中小企業数が減少傾向にあり、また、公認会計士が税理士を兼任するケースが増えています。
税理士が独立開業した場合の収入は、クライアント数や働き方によって幅があります。
自分で顧問料を設定し、営業活動をおこなえること、またあわせて司法書士や行政書士、社労士など他の士業系資格も取得し、複数の強みを生かして顧客の多様なニーズに応えられるようにしている人もいるため、実力によっては1000万以上稼ぐことも可能です。
独立した場合、稼げるのか?
独立すればより多く稼げるかどうか?と言えば、難しい所です。
独立した場合は税理士だけの仕事ではなく営業活動、マーケティング活動もしなければなりません。
お客様がいなければ仕事になりませんし、1番大事になるのは経営の資質があるかどうかにかかってきます。
要は税理士の資格よりも社長の資格があるかどうかという事になります。
ただもし苦手な方はマーケティング担当を雇うのが1番良いのかもしれません。
お金の計算はプロなのですからしっかり費用対効果を考えながら経営していけば成功に近づけそうな感じがします。
そしてお客様が集客できれば稼ぎは自分のものになりますのでやっぱり稼げるという事ですよね。
結局は集客の能力があるかどうかにかかってきますが、もう1度言いますが、苦手な方はマーケティング担当をしっかり雇いましょう。
どれだけお金持ちと付き合えるかが鍵
言葉が悪いですが、貧乏人を沢山相手するよりかはお金持ちを何人か見ているのが1番儲かる方法だと思います。
法人でも赤字続きであればいつ潰れるか分かりません。
ただ黒字続きの会社であれば年間売上に応じて税理士報酬(決算料)も変わりますし、それ以上にお金持ちはお金持ちを呼んでくれます。
要は良い顧客を紹介してくれるという事です。
なので売上が良い会社からの紹介であればおのずと付き合っている会社も良い会社です。
なので安定して税理士報酬も伸びていくのでできるだけお金持ちのお客様を見つけて大事にしていくのが良いと思います。
税理士は経営コンサルタントとして活躍している人が多い
お金のスペシャリストという事で経営コンサルタントとして活躍している人が多いです。
もし今後コンサルの道を選ぶのであればできるだけ大手の税理士事務所に就職して色んな企業につくのが勉強になると思います。
実際に無理難題を言われる事が多々あると思います。
法律に反しない中で色んな知識、やり方を駆使する事になると思いますので経営コンサルタントを目指す上でこの上ない実務になるのではないでしょうか。
また色んな企業、そして色んな経営者を相手する事により横の繋がりもでてきます。
そう考えると最初の20代から30代後半まではできるだけ大手事務所で働く事が今後の為になりそうな気はします。
税理士の将来性
税理士は、比較的安定したイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょうか?
どうやら、資格を取れば安泰な仕事ではなくなりつつあるようです。
ここでは、税理士の将来性、需要について説明します。
競争率が厳しい
税理士の資格保有者数は、増加し続けている一方で、税理士の顧客となる中小企業や個人事業者の廃業例も増えていることから、税理士の競争はさらに厳しくなっています。
安定した専門職とはいえ、資格を取れば安泰、とはいえなくなっているのが実情です。
今後の需要は?
国際化が進めば、より高度な国際税務などの知識を求める企業も増えると考えられます。
また、税理士の深い知識を経営に役立てたいと考える企業は多いため税務相談をこえ、財務や企業再生など、コンサルタント力をもつ税理士の需要が高まるでしょう。
これから税理士を目指していくのであれば、時代にあわせた自己研鑽を続ける努力がますます重要になると考えられます。
お客様に寄り添い過ぎると痛い目に遭います
お客様に絶対言われるのが何とか税金を少なくして欲しいという言葉です。
もちろんその要望に応えてあげるのが税理士だと思います。
ただ法を犯してしまえばそれは脱税です。
そんな事をすれば税理士免許のはく奪、さらには捕まる事もあります。
だからこそ法の中で適切な税金を支払う事をしっかりお客様に言ってあげる事も必要になります。
もちろん無駄な税金を払う必要はありません。
あくまでも適切な処理の中でしっかり払うという事です。
あまりお客様に寄り添い過ぎるとついつい法を犯してしまいがちです。
そこはしっかり一線を引いて業務に打ち込む事をオススメします。
さいごに
税理士は、資格を取ることは大変ですが、高収入を期待できる職業です。
しかし、競争率は高くなってきているのが実情で、今後は更なる能力が求められます。
税理士を目指す方は、コンサルタント力が求められるということを心に留めておいてください。
難しい税金の仕組みを理解している税理士は、個人、企業からとても頼られる存在です。
是非、税理士に挑戦してみてくださいね。
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