転職活動で転職エージェント・紹介会社を使わない方がいい人を解説

転職活動の進め方は人によって様々かと思いますが、大きく分けると転職サイトか転職エージェントの2択なってきます。

転職活動を進めていく上で大切な考え方の一つが、自分の市場価値を知る事。

その市場価値を知る方法として、転職エージェントに相談をするというのは最も効果的な方法でもあります。

市場価値を知った上で現実的な転職先となり得る企業はどこか?という事を知る事が出来ます。

転職希望者にとって、エージェントの利用料金などは一切かからずデメリットも特にないと思われがちですが、エージェントにおんぶにだっこという心持ちでは上手くいきません。

今日は転職エージェントを使っているけど、なかなか転職先が決まらない・書類選考が通らない・面接に受からないといった悩みを持っている人達に向けてお話をしていきます。



転職エージェントを使わない方がいい人

転職活動で転職エージェント・紹介会社を使わない方がいい人を解説

結論から言うと、転職エージェントを使った方がいい人と使わない方がいい人と2通りに分かれます。

本記事のタイトルである転職エージェントを「使わない方がいい人」はこんな人。

予め断っておくと、当然すべての人に当てはまるわけではなく人によってケースバイケースになる事もあります。

転職回数が5回以上の人

年齢制限もそうですが、転職活動において年齢の次によく見られるポイントが転職回数です。

年代によって変わりますが、全年代を共通して転職回数5回以上の人はエージェントが持っている案件でも、応募できる可能性が低くなります。

紹介会社・転職エージェントしか見られない専門サイトで、転職回数による求人案件の割合を転職回数1回(次で2社目)が100%だとすると下記の数字になります。

転職回数2回 97.04%
転職回数3回 87.71%
転職回数4回 72.84%
転職回数5回 65.26%
転職回数6回 59.90%

なんだ、転職回数5回でも65%あるじゃん!って思ってはいけません。

これは年齢制限を加味していない数字で、年齢を加味すると更にこういう数字になります。

転職回数5回 年齢別
36歳 47.74%
41歳 38.53%
46歳 25.22%
50歳 22.93%
51歳 12.52%
56歳 6.68%
60歳 3.79%

このぐらい減ります。得に41歳以上になってくると求人案件数が激減し、求人内容も誰でも出来る仕事(年収300万円切るぐらい)もしくは、超即戦力管理職以上案件(年収700万円以上)のものと2極化されていきます。

もちろんこの狭き門に入れれば良いのですが、それぐらいの力がある人は転職エージェントを使わないで人脈などを使って自分自身で仕事を見つけられる人達です。

それ以外の人達で年齢を重ね、更に転職回数が多いとなってくるとそもそも応募まで進めないという事態になり、エージェント側でもなかなか難しくなってくる場合が多くなります。

希望条件を下げる事が出来ない人

求人票に書いてある事を鵜呑みにしてしまい、企業が求人を出している背景や仕事内容まで頭が回らない人は転職エージェントを使ってもうまくいく事は少ないと感じます。

エージェントを使って転職活動をする際には、必ず希望条件のすり合わせを行います。

すり合わせを進めていき、エージェントから出てきた答えが現在の年収、前職の年収よりも低い場合は、それが自分の市場価値という事になります。

この条件を呑めるか?めないかで先行きは変わりますが、この条件を呑めないと言う人は、転職エージェントを使ってもストレスが溜まるだけです。

エージェントは一般公開・非公開求人の中から、転職希望者の希望条件を元にまず応募出来る案件を探します。

その希望条件でフィルタリングをしても該当案件が無いために、希望条件より下がった求人を提示してきているのです。

という事は、今の転職希望条件に自分が入っていないという事。
これが転職エージェントは希望と違うものばかり案内してきて、転職エージェントがウザイと言われる所以の一つでもあります。

しかし、なんでも良いから紹介をしているわけではなく、選考の余地が残されていたり前提条件である応募資格を満たしている求人をエージェントは案内しています。

その人の志向性や希望条件を承知の上で、違う求人を持ってきているという意味を考えてみた方が良いです。



釣り求人について

一部のエージェントや紹介会社では釣り求人と呼ばれるものがあるとの噂があります。

求人は充足しました、書類選考が見送られました、などと言われてしまえば真偽を確かめる事は容易ではなく、追及したところで無駄です。

直接企業に連絡するという方法もありますが、断然オススメしません。

求人企業からエージェントを通さず直接連絡が来るという、逆の立場で考えてみたら分かると思います。

最初の約束を反故にしているという事です。もう言わずもがなですよね?

当然釣り求人なんてあってはいけないのですが、これはドーナツ理論と呼ばれる集客方法の一つで、釣り求人ではなくでも人気がある求人を中心におき(人気求人で人を集める)、人気求人以外のものを紹介していく手法です。

複合商業施設など、上層階に施設を充実させておき上から下に人を流す事で人の流れをコントロールするシャワー効果に似たような感じです。

キャリアアップを望むならエージェントの使用は〇

転職活動で転職エージェント・紹介会社を使わない方がいい人を解説

転職回数が多くても、同じ業界・職種など一貫性があるものであれば選考に通る可能性は充分にあります。
その際の選択肢として転職エージェントの使用は大ありです。

理由としては、紹介会社やエージェントに求人を出している企業の多くは即戦力を求めているから。

専門性、知識、経験が高い人であればエージェントの力を借りる事によって以下のメリットが生まれます。

・年収アップ
・求人の幅が広がる
・転職活動の効率化

一貫性を持って仕事をしてきた方であれば、未経験業界を狙っていく事で年収をアップさせる可能性はかなり高まります。

年収は業界によって変わると言っても過言ではないほどです。

インフラ業界などは安定と高収入を兼ね備えている業界で、いつの時代も人気業界の一つ。

しかしその分選考基準も超絶高く学歴や年齢・転職回数などはかなり厳しく、そもそも新卒採用しかやっておらず中途採用求人は出てるかどうかも分からない会社も多いです。

今の時代の流れでいえば、間違いなくIT/WEB業界が入ってくるはず。

SaaS関連に伴うXaaSを扱う事が出来たりすれば、年収ベースは他業界の年収水準よりも大幅に年収が上がるかも知れません。

しかし、今までIT/WEBに触れてこなかった人にとっては、敷居が高く感じられる事も少なくありません。

そこでエージェントの出番です。

エージェントの仕事は転職希望者の転職を成功させる事。

その為、選考に落ちる要因を考えるのではなく受かる要因を念頭において考えます。

一見関係のない業界だったとしても、転職希望者が持つバックグラウンドや経験、知識などから色々な切り口でリンクをさせていきます。

キャリアアップを望むなら、エージェントほど心強い存在はいないはずです。

微妙な経験しかない人は自己応募の方が良い

転職活動で転職エージェント・紹介会社を使わない方がいい人を解説

では反対に今までの経験に一貫性がない人はどうしたら良いのか?

ご存知の方は多いと思いますが、エージェント経由での入社になると企業はエージェント側に想定年収の約30%を成功報酬として支払います。

これには返金規定というものがついている事が一般的で、入社した人が1ヶ月以内に退職し場合は80%を企業に返金します。

3ヶ月以内の退職の場合は50%、6ヶ月以内に退職した場合は20%とエージェント側と求人企業の契約内容により返金規定が定められています。

こういった背景からも、転職回数が多い人が警戒されている事が分かりますよね。

またすぐに辞めるんじゃないか?という懸念材料です。

少し話が逸れてしまいましたが、経歴の一貫性がなく転職回数も多いよって人はエージェントを通さず直接企業に応募をした方が確率は上がると思います。

求人企業は即戦力を求めている事が最大の理由で、目立った実績が無い・話せないという人は自己応募をした方が企業にとっても、採用コストの面において選考を進める価値が残る可能性があるからです。

求人票の読み解き方

転職活動で転職エージェント・紹介会社を使わない方がいい人を解説

自己応募をするにも、エージェントを通して応募をするにも求人票をしっかり読めるようにしておけなければなりません。

求人票には記載出来る文言が法律により決まっている関係で、年齢や転職回数の事は書いていない事が多いです。性別もそうです。

それをそのまま読んでいてはダメ。

例えば、多くの求人が出ているインディードにも決まりが多く、「歓迎」という文言は職種名(タイトル)に入れる事が出来ません。

20代が欲しいけど年齢制限が出来ないなら・・・と、求人側は20代歓迎!という文言でアピールをしたいはず。しかし、その歓迎という文言が使えないから別の言葉で求人を出しています。

その代表格が「活躍中」。求人サイトでよく見ませんか?

20代、30代活躍中という文字を。

あれはすなわち20代、30代までしてか要りませんって事です。

未経験という言葉にも裏があります。

未経験を募集しているところも、多くは若年層がターゲットです。

この言葉に反応して40代、50代、60代が応募をしてもまず通りません。

それは今までもお話をしてきた通り、40代以上は超即戦力でないと厳しいから。

それでも例外はあり、不動産売買やドライバー関連、製造ラインスタッフなどは年齢問わず未経験でも応募可能なところはあります。

しかし、一般公開されている求人の未経験という言葉は、ほぼ32歳前後までが限界と考えておいた方が無難です。

他にも、求人票の内容には企業からの暗に送られているメッセージが散りばめられています。

自分が企業の立場に立ってみて、なぜその求人内容で掲載しているのか?を考えると、色々なものが見えてきます。



あれも良いこれも良いは無理ゲー

そんな風に求人票を見ていると、どれもこれも応募をしていく事はとてもじゃないけど無理という事に気が付くはずです。

しかし、転職エージェントにそれを求める人が多いのも事実。

家から30分~40分圏内で、年収は現職(前職)より10%以上は増やしたい、未経験だけど活かせる経験(と思い込んでいる)があるから大丈夫。年間休日は当然120日以上で賞与は年2回必須、出来れば賞与一回につき月給×2は欲しい。

みたいな。

希望があるのは当然なのですが、あれもこれもになってしまうとやっぱり厳しいです。

その中でも年収面で言えば、転職後は前職より下がる事は全然あり得るものとして進めていけないと、かなり厳しい。

どこのサイトも転職後に〇〇%年収アップ!みたいに、良い事ばかり書いていますが実際に何人中何人が年収をアップさせる事が出来たのでしょうか?

そういった人達は、今までに何か大きな実績などを残してきた人達です。

だからかなりの少数派。

パレートの法則から派生した2:6:2の法則の上位にいる人達です。

そうでないなら年収を妥協しなくてはいけない。年収を下げる事が出来ないなら、転職をしないという考えまでしておかないとダメです。

そう簡単に年収は上がりません。

条件面での妥協が難しいという人は、転職エージェントよりも自分自身で企業に応募する方が確率は上がるかも知れません。

さいごに

転職活動で転職エージェント・紹介会社を使わない方がいい人を解説

転職活動で転職エージェントを【使わない】方がいい人についてのお話をしてきました。

転職回数やら年齢の事やらお話をしてきましたが、一番は条件面での妥協が出来ない人に集約されるかと思います。

年収を上げる為に転職エージェントを使うという事はもちろんなのですが、それが全ての転職希望者に対して当てはまる事ではないという事ですね。

それでも自分の市場価値を調べたり、半オートマチックに求人を紹介してくれるなどエージェントを使うメリットはたくさんあります。

今回の記事が転職活動でのヒントになれば幸いです。

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