東日本大震災や、各地での豪雨などの災害が起きた時に、自衛官・自衛隊の方々が懸命に救助活動をされているのを見て、その仕事に憧れを抱いた人も多いかと思います。
いざという時、困った時などに頼れる存在というのはいつの時代も尊敬されるものです。
一方で、自衛官・自衛隊の方々やそれを目指す人たちの実際の訓練の様子や、芸能人が自衛官・自衛隊の訓練を受けてみた、といった内容の番組を見て、容赦なく体に鞭を撃たせる内容に引いてしまった方も多いのではないでしょうか。
災害時などの活躍を見て自衛官・自衛隊という職業に尊敬の念を抱く人もいれば、自衛官・自衛隊は軍隊であり解散すべきと考える否定的な人もいます。
また、現在国は憲法改正を進めようとしているため、軍隊になってしまうのでは無いかと心配されている人も多いことでしょう。
既に自衛官・自衛隊は憲法が禁止する軍事力にあたるとして批判的な意見を持っている人もいます。
駅のポスター、街中の掲示板など、至る所で自衛官・自衛隊募集の案内が張り出されています。
自衛官・自衛隊を志している方もいらっしゃると思います。
そこで本記事では、自衛官・自衛隊という職業について、どんな仕事があるのか、訓練は厳しいのか、給料はどの程度なのか、などと言うったことをまとめてみたいと思います。
自衛官・自衛隊員の仕事にはどのようなものがある?
上述したように、自衛官・自衛隊の仕事は訓練などが相当厳しいというイメージの人が多いかと思います。
ただ一言に自衛官・自衛隊とは言っても、様々な仕事があります。
多くの人がイメージしている自衛官・自衛隊は、おもに本部隊の仕事です。
陸上、海上、航空自衛官・自衛隊の本部隊は、国が最悪の事態に陥った場合は防衛の業務をしなくてはならないため、並々ならぬ体力を求められるのは当然で、一切甘えは許されません。
一方で、訓練を受けている人の多くは、その厳しさを感じながらも教官に優しさを感じている人が殆どで、きつい訓練を受けつつも尊敬の念を抱いているようです。
また、訓練中はとても丁寧に分かりやすく教えてもらうことができます。
そういった教官になるにも厳しい鍛錬があるため、高い指導力を持っているからでしょう。
本部隊以外の仕事も沢山あります。音楽隊などは有名です。
音楽隊になるには採用の時点で即戦力を持っていなければならず、また自衛官・自衛隊の試験に合格する必要もあるので、本部隊で活躍するよりも狭き門と言うことができます。
料理を作る仕事もあります。自衛官・自衛隊や、訓練を受けている人の多くはご飯がとても美味しいと言っています。
災害時や国の危機の時に出動する人たちの体を作るものですから、食事を作る仕事は大変重要です。
非常時に、戦傷者などを治療することを目的とした医師免許をもつ自衛官・自衛隊(医官)も存在します。
多くの人がイメージしている激しい訓練は本部隊によるものですが、どの仕事に着くにしても厳しい規則に従わなければならず、当然楽な仕事は一切ありません。
多くの命を救ったり、国を守ることに直接的、または間接的に関わるため、大きなやりがいと責任感のある仕事です。
現在の世界情勢などから、近い将来憲が改正され、自衛官・自衛隊の権限が増える可能性もあります。
とある地域の自衛官・自衛隊募集のページには、日本は戦争を放棄しているため戦地に行く可能性は殆どない、と言ったことが書かれていましたが、将来的に絶対にないとは言い切れないと思います。
国のために命をかける、という考え方には賛否両論ありますが、少なくとも自衛官・自衛隊に入りたいという考えであればそういった覚悟は必要かと思います。
とにかく体が大事なので、入隊後も厳しい健康チェックは行われます。
自衛官・自衛隊をはどのようにしてなるの?なるのは難しい?
自衛官・自衛隊にどのようにして入れるかをいくつか紹介してみたいと思います。
必要な学力はコースによってまちまちです。
幹部候補生となるには、四年制の大学を出ているか、高卒後防衛大学校に入る必要があります。
防衛大学校は学部によって異なりますが、早慶名に匹敵する偏差値なので入学はかなり難しいです。
医官であれば更なる高学歴が求められます。
ほとんどは防衛医科大学校を出ていますが、そこの入学偏差値は東大や京大以上です。
また、定かではありませんが、身辺調査があるという話もあります。例えば日本共産党という政党は、自衛官・自衛隊そのものに否定的な考えを持っています。
自信が日本共産党を支持しながら自衛官・自衛隊を目指すことはあまりないかと思いますが、近親者にそういった人がいる場合選考が不利になるといううわさもあります。
反社会的勢力との関わりや、病歴なども調査される可能性があります。
自衛官・自衛隊の給料は?稼げるの?
自衛官・自衛隊になることができた場合、どのくらい稼げるのでしょうか。
これもコースにより大きく異なりますが、初任給は決して多くありません。
平均的な大卒の初任給と同じくらいか、やや低いくらいです。
しかし、ほかの自衛官・自衛隊並みに成長することができれば、かなり大きく給料は上がり、おおよそ30歳以降は地方公務員を上回ることが多く、40歳くらいで、手当も込みになると年収1000万円も夢ではありません。
国を守るという重要な職務であるため、その責任の大きさから給料も多くなっています。仕事の内容からしてがたいのいい人が多く、給料も高いため、女性が結婚したいと思う職業ランキングの常に上位に位置しています。
また、防衛大学校や、防衛医科大学の学生は、授業料はかからない上、学びながらアルバイト並みの給料を得ることもできます。
寮に入っている間は食費の心配もありません。
自衛官・自衛隊の給料は階級によって決められている
自衛官・自衛隊は国家公務員に当たります。
ですので何か良い成果を収めたからと言ってボーナスがもらえたり給料が跳ね上がったりする事はあります。
各階級によって給料の幅があり、上官でも給料は少ないという可能性もございます。
【階級毎の給料の範囲】
2士:172,000円~183,000円
1士:186,700円~202,100円
士長:186,800円~245,900円
3曹:201,700円~312,000円
2曹:224,300円~381,200円
1曹:232,900円~410,700円
曹長:23,3100円~425,500円
准尉:239,300円~437,000円
3尉:247,800円~439,500円
2尉:255,600円~441,200円
1尉:281,200円~446,000円
3佐:320,400円~469,100円
2佐:346,100円~488,800円
1佐(3):396,200円~496,500円
1佐(2):450,200円~517,000円
1佐(1):462,500円~545,100円
将補(2)513,400円~592,800円
将補(1)706,000円~895,000円
将:706,000円~1175,000円
自衛官・自衛隊を辞めた後の就職活動は?
自衛官・自衛隊を辞める理由として体力的に辛いや家族と会えないからといった人も多いはずです。
国民を守らなければいけないというものも大事ですが、その前に自分の気持ちもありますのでそれはしょうがない事なのかもしれません。
それで自衛官・自衛隊を辞めた後の就職活動はどうなのでしょうか?
自衛官・自衛隊は国を守るという使命の中にも色んな仕事があります。
陸上自衛隊なら大型の運転免許を取る事もありますし、海上自衛隊なら気象や船の免許、航空自衛隊なら飛行機の免許が必要になります。
その他、医療系、会計、音楽などなど色んな分野があるのです。
なのでその分野に応じた就職が可能となると思います。
他にも自衛官・自衛隊に所属している間に国家資格・民間資格を取得する事が多いのでそれらを活かして民間に転職するのがベストなやり方だと思います。
あと自衛官・自衛隊は誰もが知る所で忍耐図強い、体力があると思われています。
そういった職種に転職するのもいいのかもしれません。
私が思うに自衛官・自衛隊以上の大変な仕事はないと思います。
時間に厳しくルールに厳しく、そして毎日訓練の繰り返し、そんな事をやっていればおのずと信用は得られるはずです。
第二の人生を楽しく過ごせるためにも好きな事にトライしてみるのいいのかもしれませんね。
自衛官・自衛隊は信頼・信用が高い
自衛官・自衛隊の訓練は誰もが厳しいと思っています。
もちろんどういう訓練をしているかは分かりませんが、ググれば出てきますし、メディアでも色々と取り上げられてるので大抵の事は想定できると思います。
さらに規律も厳しければ雇う側であれば安心できますよね。
どんな職種においても我慢強いと思われますし、真面目とも思われます。
なので就職にもかなり有利だとは思います。
但し、すぐに辞める方は厳しい現状はあると思います。
海外の自衛官・自衛隊事情
日本は自衛官・自衛隊になるのは任意ですが、諸外国ですと強制だったりクジだったりという国があります。
近くの国ですと韓国は全ての成人男性(19歳以上)は兵役の義務がなされています。
有名人であっても兵役の義務がありそういったニュースは日本でも度々とりあげられています。
またシンガポールも徴兵制度があります。
こちらは18歳になった時から2年間の軍事訓練を受けます。
もしシンガポールの永住権を取得した場合、その子供には徴兵制の義務が課せられる可能性もあります。
クジ引きで有名な国ですとタイがあげられます。
こちらは21歳からで兵役は2年となります。
ちなみにタイの兵役はかなり厳しいと聞きます。
クジを引いた時に喜ぶ人、泣き崩れる人がいますが、つくづくタイ人でなくてよかったなと思います。
ちなみにニューハーフの場合は兵役が免れる場合がございます。
自衛官、自衛隊はとにかく規律が厳しい
知り合いの自衛官、自衛隊に話を聞くと何より厳しいのが規律だそうです。
これはどこの部署に行っても規律に関しては絶対という事でした。
あいさつもしかり、どこか出かける時、さらに時間に関しても全てです。
規律を守れないようなら有事の時もしっかりできないという意味合いみたいですね。
なので仕事柄段々細かくなっていったりちょっとした事で気になってしまったりという事があるみたいです。
これこそ職業病ではないでしょうか。
ただそれでこそ日本を守る自衛官、自衛隊なのではないでしょうか。
日本人として誇らしく思います。
さいごに
本記事では、自衛官・自衛隊という職業にフォーカスを当て、どのような仕事があるのか、給料がどれくらいか、仕事の大変さなどをまとめてみました。
陸海空の本舞台のみならず、どのタイプの隊員になっても体力と規則を守れる能力は必要とされます。
誰しもが簡単になれる職業ではない分非常に大きな責任とやりがいのある職業であることは間違いありません。
同時に危険を伴う職業でもありますので、国を守るという覚悟も必要なのは言うまでもありません。
体力や知力に自信があり、かつ国のために働きたいという強い意志のある方は、職業選択の1つとして自衛官・自衛隊を考えてみても良いのではないでしょうか。
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