ゆとり教育が終わり、再び学力重視の風潮が高まってきている現代の日本。
学校の勉強だけでは志望校に合格することが出来ない生徒による需要が多くある学習塾ですが、もちろん学習塾での授業は塾講師が担当しています。
昔は年収2億円のカリスマ予備講師なんていうのもいましたよね。
今でも林先生、安河内先生といった方々が有名で、林先生はTVに引っ張りだこになっているほどです。
今回は、そんな塾講師の年収や仕事内容、将来性について解説します。
塾講師の仕事内容
皆さんの中にも学生時代に学習塾に通っていた方もいるのではないでしょうか?
学習塾で働いている塾講師は、いつも忙しそうなイメージだった方も多いかと思います。
ここでは塾講師の仕事内容について説明します。
塾講師は授業を行うだけではない
塾講師の仕事内容は、学習指導だけが仕事ではありません。
多くの塾講師が学習指導以外にも塾の運営に関連する事務作業を兼任しています。
優れた指導力で生徒の学力を上げる手伝いをする
皆さんもご存じかと思いますが、塾の授業には個別授業と集団授業があります。
個別授業は、講師1人が1人~2人といった少人数に個別で指導する授業である一方、集団授業は学校の授業のように講師1人が多数の生徒を指導する授業のことを指しています。
どちらにせよ、教えるのが上手ければOKな仕事ではありません。
中には塾に通いたくて来ている生徒も僅かにいるとは思いますが、塾に通っている生徒の大半が勉強に対する意欲が低いといっても過言ではないのです。
もちろん学習意欲が低ければ、学習意欲の高い人よりも成果を出すことは非常に困難です。
そのため、生徒とのコミュニケーションを大切にして生徒の士気を高めることが必要になってきます。
普通の授業では生徒をやる気にすることは出来ないので、授業内容を積極的に工夫したり、生徒一人一人に寄り添って、学習について一緒に考えてあげることも重要になってくるのです。
塾の運営にかかわる業務
別で事務員を雇ってくれている学習塾には無い業務となりますが、塾講師は保護者への電話対応や広報、営業などの業務もこなす必要もあります。
保護者の中には理不尽な理由でクレームを付けてくるような人も存在しますが、こういった保護者への対応も塾講師がすることになります。
生徒とだけではなく、保護者とも上手に関わっていく力が必要になる業務です。
塾講師になるためには?
塾講師になるためには、学校の教師のように教員免許を取る必要があるのでしょうか?
ここでは塾講師になるために必要な事について説明します。
塾講師に資格は必要ないが試験はやや難関
塾講師は、学校の教師とは異なり教員免許を取得することは必須ではありません。
もちろん教員免許を持っていれば就職時に大きく有利なので、取得していることに越したことはありませんが。
一般企業と比較して、学習塾への就職の難易度はやや高くなってきます。
論文やディスカッションなどを取り入れた試験で、中途半端な指導レベルではないのか厳しく審査されます。
生徒は塾講師を信頼して学習塾に通うわけですから、試験が厳しいのも当然のことかもしれませんね。
学歴のない塾講師に信頼はない
まず大学卒業が基本です。
生徒を高校や大学に導く立場である塾講師が高卒や中卒だとして、この塾講師を信頼していこうと思いますか?
おそらく思わないでしょう。
また、○○高校、××大学を志望する人の指導をする塾講師の学歴が○○高校、××大学以下であれば当然信頼することはできませんよね。
このように、塾講師が生徒に信頼される関係を作っていくためには「塾講師の学歴」が一定の水準を満たしている必要があります。
もしも自分の学歴に自信が無い場合は比較的偏差値の低い生徒が多く通う学習塾への就職を検討するなど、自分の学歴に応じた判断が必要です。
塾講師の働き方
塾講師のアルバイト募集の求人広告を見かけたことのある方は多いとは思いますが、塾講師の雇用形態はアルバイト以外もあるのでしょうか?
ここでは、塾講師の雇用形態や勤務時間について説明します。
塾講師の雇用形態
塾講師の雇用形態は、アルバイトや非常勤が主流になっています。
「塾長を除く全員が非正規雇用」であるような塾も珍しくありません。
非正規雇用は時給○○円、といった働き方をしている場合が多いので、授業の事前準備や授業外の質問への対応、テストの採点などの、授業以外の給料は出ない学習塾が多いのが現状です。
常勤講師として安定した待遇を受けている塾講師も存在しますが、常勤講師は教室運営などの授業以外の仕事が増えてしまうので、いくつかの学習塾の非常勤講師を掛け持ちしているという人が多いのが塾講師の実態となっています。
休日、勤務時間はどれくらい?
基本的に学習塾は日曜日のみを休業日としている場合が多いようです。
塾に通っていたことのある方なら分かるかもしれませんが学習塾は「定期テスト直前対策授業」「模試前日特講」など、土日に長時間をかけて行う授業が頻繁にあります。
そのため、安定した休日を取得することが難しいのが現状となっています。
平日は生徒の学校の関係上、どうしても夕方から夜にかけての仕事が中心になってくるため、生活リズムが安定しないという問題点もあります。
「生徒への指導に大きなやりがいを感じている」という人以外にとっては、かなり辛い仕事であると言えるでしょう。
塾講師の給与
公務員である学校の教師と異なり、収入が安定しているわけではない塾講師ですが、年収は一体どれくらいが目安なのでしょうか?
長期的な給料アップは見込めない
年収350万円程度からスタートし、若いうちは比較的順調に給料がアップしていきます。
しかし、年齢を重ねるうちに徐々にこの給料アップはなだらかになっていくため年収500万円程度に収束していくケースが多いことが現状です。
非常勤講師やアルバイトの場合は、時給は比較的高く1000円~2000円、能力によっては3000円まで上がることもあるようです。
飛びぬけた指導力、カリスマ性を持ち合わせている場合は、大手予備校講師として人気講師を目指し、年収1,000万円以上を狙ってみるのも良いかもしれません。
カリスマ塾講師の紹介
塾講師をやるならカリスマ塾講師になりたいですよね。
生徒に人気のカリスマ塾講師なんて憧れてしまいます。
そんなカリスマ塾講師を一部ですが紹介したいと思います。
林修
「「いつやるの?今でしょ!」で有名な林修先生。
東進ハイスクールの国語講師で国語という国語はほぼほぼ極めている方です。
クイズ番組でも非の打ち所がない解答でかなりの物知りです。
塾講師としても口が上手く頭にはいる喋り方で生徒にも人気な方です。
安河内哲也
上智大学外国語学部英語学科を卒業。
ちなみに小さい時に洋画、洋楽で英語を学んだみたいです。
リスニングや検定試験にも精通し、英語4技能の指導法を知り尽くしております。
英語の本も多数出しておりこれがほぼほぼベストセラー。
教え方がとてもうまいという印象の先生です。
吉野敬介
元代々木ゼミナール講師で、元暴走族のヤンキー講師で有名な吉野先生ですが、顔とは正反対で面白い講義内容です。
YOUTUBEもやられているみたいで再生回数は少ないですが、やっぱり話しは面白いです。
色んな問題も起こされていますが、それでも人気だった事は間違いない方です。
大島保彦
駿台予備学校英語科専任講師。東大進学塾エミール英語科講師でした。
大島先生の明言は”正しい英語勉強法”というものです。
しっかりコツを抑え楽しい視点で楽しく教えてくれるのでスーっと頭に入るみたいです。
受験生の味方になってくれる唯一の先生との事です。
小林俊昭
評価は高いです。
国立大学向けの先生という風な書き込みが多かったですね。
それでもしっかりと教えてくれて身になる講義という事でやっぱり人気はある先生なのではないでしょうか。
生田健治
河合塾のベテラン塾講師です。
数学ならこの人という感じで生徒には頼れる存在の塾講師みたいです。
雲幸一郎
駿台予備校の塾講師です。
”神”と言われるほど丁寧で分かりやすいという評判の高い先生です。
数学なら雲幸先生一択といった人もいるみたいでそれだけ頼られる先生だったのだろうと思います。
塾講師の将来性
少子化により子供の数が減ってきている中、塾講師に将来性はあるのでしょうか?
塾講師の今後の需要について説明します。
今後の需要は?
現在、塾講師の求人は全国的に多いため、就職はそれほど難しくないといって良いでしょう。
皆さんも自宅のポストに塾講師アルバイト募集の求人広告が入っているのを1度は見かけたことがあるのではないでしょうか。
生徒としても年齢が自分と近い、若手の塾講師を好む傾向があるため、ベテラン講師は管理職へ行くことが多いので、新卒採用も比較的容易と言えるでしょう。
その一方で、常勤講師としての採用は難しいという実態もあります。
少子化が原因の生徒の奪い合いが激しい
少子化により子供の数が減少し、そのうえ学力重視の風潮が再び高まりだしている背景があるため、学習塾間での生徒の取り合いが激化しています。
そのため、他の塾よりも高い品質の授業を生徒に提供することが以前よりも重視されているようです。
生徒が他に取られてしまっては学習塾の運営をしていくことが出来なくなっしまうので、勤務している学習塾の求める指導レベルに達する努力を日頃から行い続けることが大切です。
コロナ禍においてリモートの授業も増えている
コロナ禍前まではリモートは本当に少数だったと思いますが、コロナ禍になり急激にリモートが流行り始めました。
オンライン講座が軸とする塾も多くみられるようになり、私の知り合いが通っている塾も今まで対面の塾だったのが、リモートに切り替わっています。
これも時代に合ったものが優先されるのだろうと思います。
現在はネット環境が充実され昔見たいに音声が切れるといった事もなくなりました。
画質もクリアで、生徒たちはパソコンでなくてもタブレット、スマホから観れるようになりました。
また塾だけではなく学校でもリモート授業が開催されておりさらには1人1台ずつタブレットが配られている学校もあります。
本当に昔なら考えられませんでした。
そう考えると今の子供たちはコロナ禍で可哀そうでありますが、逆に技術の進歩の恩恵を受けられているという面では羨ましく感じます。
そのうちコロナ禍は収まると思いますが、それでも少子化という波は避けられません。
今後どのような塾が生き残っていくのか難しい世の中になってきたなと思います。
さいごに
塾講師に必要な資格や年収、将来性、いかがでしょうか?
塾講師の就職はそこまで困難ではありませんが、長期的な収入アップが見込めないうえ休日にも期待できないのが現状となっています。
ただし、塾講師を本気でやりたい人にとっては学力の低い生徒を志望校合格に導く、というとてもやりがいのある仕事と言えるでしょう。
優れた指導力があれば、大手予備校の人気講師として働くことも可能です。
「生徒の学力アップの手伝いをしたい」「自分の学歴の高さを生かせる仕事がしたい」という方は、是非チャレンジしてみてください。
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