調理師が稼げる儲ける場所はどこにある?独立以外の選択肢を解説

調理師として働いていくにあたり、気になるポイントはやはり給与の部分ではないでしょうか。

非常にやりがいの大きな仕事ですし、料理が好きな人にとっては本当に天職と感じられる人も多いでしょう。

しかし、生活をしていく上で十分な給与水準が見込めないのであれば、調理師として働く事もなかなか難しくなってしまいます。

実は年々調理師を目指す人口数は減ってきており、この10年の間に約50%近くも調理師免許交付数が減ってきているのです。
※出典:(全国調理師養成施設協会 調理師試験・免許統計より)

給与水準が低い、労務環境が悪いというイメージに加えて、少子化による人口が減ってきている事も大きな原因の一つだと考えられます。

そんな調理師業界ですが、実際のところの給与水準はどうなのでしょうか?

今日は調理師が稼げるかどうかについてお話をしていきたいと思います。



調理師としてホテルで働く

調理師が稼げる儲ける場所はどこにある?独立以外の選択肢を解説

ホテルや結婚式場など、調理師として専門性を活かして働く事が出来ます。

ホテル・結婚式場での給与水準は平均月収20万~25万で募集をしている企業が多い印象。

従業員規模や就業先の売上高によって変わってくるので、一概には言えませんが大人数を抱えるホテルなどでは、月収20万~25万という数字は無難なように感じます。

大人数が働いている為、上下関係がはっきり分かれている事が特徴。

洋食・和食・中華・製菓など各部門で調理場は分かれていて、和食で言えば追いまわしといった雑務全般から新卒入社の場合は始める事が多いでしょう。

いわば見習いという立場になりますが、ここの下積み期間を乗り越える事が出来れば今後のキャリアの道が大きく変わります。

有名ホテルなどでは、シェフ・総料理長に業界内で名の知れた人が担当している場合も多いため、〇〇ホテルで修業をしていた。と話す事が出来れば、転職の際にも非常に有効です。

調理師として街場で働く

調理師が稼げる儲ける場所はどこにある?独立以外の選択肢を解説

街場で調理師として働く場合は、企業によって正に玉石混合といった印象です。

個人店、外食企業が運営しているなどで給与水準も大きく変わる為です。

外食産業は慢性的な人手不足が続いている為、引く手あまたである事は間違いありません。

特に調理経験がある人材は重宝され、給与水準はホテルなどで働くよりかは大幅にアップさせ事も可能になります。

気を付けなくてはならないことは労務環境。街場ゆえに色々なお客様がいらっしゃいますし、労働時間が長くなる事は当たり前と考えた方が良いです。

しかし街場の飲食店で働く事で得られるメリットは多いと感じていて、その一つが料理の独自性を出せるという事。

一生同じ職場で働いていく事が出来れば、それが一番良いとは思いますがこのご時世どうなるか分からないのが本音。

そうなってしまった時に、自分はこんな料理を作れるというレシピ・写真などを実際に提示する事が出来れば、他者と大きく差別化が出来るようになります。

飲食業界は開業から5年で50%でなくなると言われている業界ですが、その分、新規出店のペースが早いという考えも出来ます。

飲食店にとって料理は一番と言えるぐらいのウリになりますから、オープニングでの料理長ポジションを獲得する事が出来れば、年収500万~600万スタートも十分可能です。

実際に募集要項を見てみると良いです。料理長ポジションは給与設定がかなり高く設定されていると思います。



調理師として集団調理で働く

集団調理の現場(学校給食、病院、施設)で働く際は、月給18万スタートというところもあり、給与水準はそれほど高くない事が多いですが、ワークライフバランスという意味では業界1ともいえる職場です。

集団調理の現場は、ほとんど提供先が学校や病院など一般的な生活サイクルに沿った場所の為、多くの場合18:00には仕事を終えて帰宅が出来る職場が多い事が特徴。

その分、朝が早いという事が挙げられますが土日祝休みといった、飲食業界としてはありがたい休日・休暇を得られます。

集団調理の現場は、街場の飲食店以上に衛生面でのルールが大変です。

ニュースでも度々取り上げられる集団食中毒事故、アレルギー食材の調理など、調理師としての技術よりも衛生面での管理の方が必要になってくる職場と言えます。

調理師として海外で働く

調理師が稼げる儲ける場所はどこにある?独立以外の選択肢を解説

海外進出は今後積極的に狙っていくべきです。

2018年の韓国での日本式居酒屋ブームをはじめ、世界では日本食は以前から人気の業態の一つです。

個人で世界に向かうと言うより、世界進出をしている企業に入るとい選択肢を入れても良いのではないかと思うのです。

世界進出を成功させる事が出来れば、日本国内での価格競争に巻き込まれる事はなく、同じ業態でも単価設定を高くして利益を出す事が可能になります。

例えば日本でも有名なコストコ。
コストコはアメリカ・ワシントンに本社を置く外資系倉庫型会員制スーパーです。

全世界に817店舗、日本国内には30店舗(2021年7月時点)を構えています。

労働者目線で見た時に驚くのが、コストコの時給の高さ。

国内での一般的なスーパーで働くとなった場合の時給は、職種にもよりますが都内であっても1,050円~1,100円前後が通常かと感じます。

しかし、コストコの時給は1,400円スタートの店舗が多く、しかもこれでも近隣地域や店舗の相場に合わせて時給を下げているというから驚きです。

コストコが日本進出する際に、当初の時給設定は2,000円だったそうですが近隣店舗から「そんな時給を出されたら、自店に人が来なくなる」というクレームを受けて、時給調整を行ったという話があります。

それだけ日本との賃金差が大きいという事は、日本の業態も海外で出店をすればその国の基準に合わせて価格設定が出来る事と同義です。

当然現地での仕入れや人件費、受け入れられるメニューなど考える事は山積みかと思いますが、日本国内だけでなく世界市場を見てみる事は今後の自分の人生においても、大きなメリットになり得るのではないでしょうか。



個人店での仕事は稼げるか

調理師が調理技術だけでなく、経営を学ぶ為に最適と言えるのが、個人店での働き方です。

個人店で独立開業している人は、全員経営者で大先輩達です。

売上規模の大小はあれど、お金を稼いでいく為のノウハウが詰まっているのが個人店。

その経営のやり方をリアルに近くで見る事が出来るのは、個人店でしか成しえない働き方と言えます。

稼げるかどうかの視点で言えば、稼げるところもあるし稼げないところもある。というのが答えになります。

実際に知り合いの個人店では、給与の糸目をつけず良い人材であれば年齢・経験を問わず月給40万スタートで人を雇っているお店が存在します。

個人店の良いところは、企業のように役職などの身分に捉われずに稼ぐ事が出来るといったメリットがあります。

その反面、個人店ならではの小規模人数での運営・家族経営をしているお店も多いため、その店と自分が合えば天国・合わなければ地獄といった状況になる事がほとんど。

企業人としての働き方ではなく、飲食人として働きたいという方に向いているのではないかと感じます。

さいごに

調理師が稼げる儲ける場所はどこにある?独立以外の選択肢を解説

ここまで調理師が稼げる職場はどこにあるのか?という視点でお話をしてきましたが、今日挙げた職場以外にもフードコーディネーターや、出張料理人、飲食コンサル、SNSで集客など様々な稼ぎ方があります。

大きく稼ぎたい、安定したい、ライフワークバランスを重視したい、と人によって稼ぎたい金額も求める内容も変わります。

調理師は稼げないと言われがちですが、どの業界でも稼げる人と稼げない人は必ずいます。

その業界で成功している人のやり方を盗み、そのやり方にプラスアルファを加えた付加価値を付けていければ、きっと調理師であろうとなんであろうと稼ぐことが出来るのではないでしょうか。

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